痛 風
痛風は高尿酸血症を基盤として起こります。高尿酸血症は体内に尿酸が増えた状態です。
一般的には、血液100ミリリットル中に7ミリグラム以上の尿酸値になった時を高尿酸血症といいます。年単位で高尿酸血症の状態が続き、体内で過剰となった尿酸が、関節などにたまると痛風が起きてきます。痛風の代表的な症状は突発的で激烈な関節の痛みです。この痛みは痛風発作と呼ばれ、恐れられています。多くは夜、左右のどちらかの足の親指の付け根の部分に起こります。数時間以内に患部は赤くふくれあがり、押さえたときにはもちろん、布団の重みだけでも我慢できないほど痛みます。もちろん立ったり歩いたりすることはできません。足の親指の他、足首、膝、手の指、手首などの関節にも起こります。痛みは4〜5日続きますが、特別な治療をしなくてもだんだん軽くなり、2週間ほどで自然に痛みはとれます。
痛風の治療ですが、痛風発作を抑える方法などがありますが、それより何より、痛風発作が起こる原因となっている高尿酸血症の治療が大事になります。このためには腎臓から尿酸の排泄をよくする薬、体内で作られる尿酸の量を抑える薬などがありますので、そうした薬を用いて血液中の尿酸値をコントロールしなければなりません。さらに食事に注意して高尿酸血症にならないようにする必要もあります。
その食事に関連して、プリン体と呼ばれる物質を説明しておかなければなりません。プリン体は私たちの身体を構成している細胞の主要な成分になっています。そのプリン体の部分が分解して生じるのが尿酸です。体内ではプリン体はタンパク質からも合成されますので、食事としてタンパク質を過剰にとると、尿酸の産生を増加させます。プリン体を多く含む食べ物としては白子、肝などの内臓料理があります。こうした食事は週に1回位に制限する必要があります。酒類では、ビールに最も多くプリン体が含まれています。ただしビール大瓶1本程度なら毎日飲んでもそれほど間題はありません。その他の酒も決していくら飲んでもよいものではなく、日本酒なら1合、ウイスキーならダブル一杯程度に留めるべきでしょう。他の成人病予防にもいえることですが、痛風でも、肥満、過食、アルコール過飲は大敵です。
痛風にかかりやすい人
●高尿酸血症の状態が数年続いている人
●40代〜50代の男性
(女性はホルモンの関係でかかりにくい)
●肥満の人 |
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