狭心症
■狭心症とは
●心筋の酸素不足により、一過性に胸部の圧迫感を生じる病気をいいます。
●運動などで誘発されるもの(労作狭心症)が多いですが、安静時に起こる(安静狭心症)場合もあります。
■原因は
心臓を養う冠動脈の血液が不足して起こります。その原因としては心筋梗塞と同様に
●冠動脈粥状硬化 ●冠動脈のスパズム
が主なものですが、その他に心筋症・弁膜症などが原因になることもあります。
■症状は
●胸の痛み、圧迫感、胸苦しさ。
●運動、精神的興奮などで起こることが多い。
●数分で治まることが多い(30分以上続いたら、心筋梗塞その他の病気を考える)。
●硝酸薬(ニトログリセリンなど)が有効。
■日常生活での注意点は
●タバコはやめる、酒・コーヒーはひかえめに。
食事は
●時間をかけてゆっくりと。
●過食は禁物、肉類・油ものはひかえめに。
●食後は十分に休息をとる。
排便・排尿は
●トイレはいつも暖かく。
●いきみは禁物、便秘には下剤の使用を。
運動は
●原則としてひかえるが、狭心症の種類、程度により異なる。
●早朝・食後・寒いときはさける。
精神面での注意点は
●いらいら、怒りのない生活を心掛ける。
●あまり頑張らない。
■治療は
●発作を起こしたときは硝酸薬を舌下または口の中へスプレーします。
●発作の予防としては、硝酸薬のほか、カルシウム拮抗薬、B遮断薬などを使用します。
●不安定の状態(新しく始まった発作、発作回数の増加、持続時間の延長、安静時に起こる発作など)であれば入院するのが原則です。
●重症なものは、心筋梗塞に準じた集中治療が必要となります。
●冠動脈硬化に対する積極的治療としては、バルーンよる冠動脈拡張術(PTCA)大動脈一冠動脈バイパス術(CABG)が行われます。
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