高尿酸血症・痛風

高尿酸血症とは

尿酸が何らかの原因で体内に溜まり、血液中の濃度が溶解度を越えて上昇する状態です。

通常7.0mg/dlを越える状態をいいます。

 


症状は

一時的な高尿酸血症では多くの場合無症状ですが、長く続くと痛風発作とよばれる関節炎が起きたり、尿路結石ができることがあります。

さらに高尿酸血症が長く続くと腎臓などの内臓機能を損ないます。

 


治療は

痛風発作を起こした人、内蔵の障害のある人などは薬による治療か必要です。

尿酸値が少し高いだけで無症状の場合は通常、薬による治療は不要です。

 


痛風とは

痛風は「高尿酸血症」が長く続いた後に、体内に溜まった尿酸により関節炎が起こったり(痛風発作)、腎臓が侵されたりする病気です。

 


症状は

関節が急にはれだし猛烈に痛みます。

約1週間で治まりますが、繰り返すうちに重症になります。

足の関節に多く拇指のつけ根、足首にもっとも多く起こります。進行すると尿酸がどんどん瑠まり、内臓とくに腎臓を侵します。

ほとんどが男性で,多くは30歳がら50歳ぐらいで発病します。

高血圧、高脂血症や肥満の合併が多く、心筋梗塞、脳血管障害などの成人病を起こしやすい状態になっています。

 


原因は

ある程度の遺伝的要素の上に肥満、食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足、過激な運動、ストレスなどの環境因子が加わって起こります。

降圧利尿薬などの薬剤が原因となることもあります。

遺伝性のことや、腎臓病などほかの病気により起こる場合もあります。

 


日常生活での注意点は

食事制限で肥満を解消する

総カロリーの制限がもっとも大切で、極端な食事内容の制限は不要です。

節酒する

アルコール飲料はすべて血清尿酸値を上げますが、ビールがとくに作用が強いようです。

痛風発作の間の飲酒は厳禁です。

軽い運動を行う

強い連動を短時間するよりも軽い運動を比較的長時間するほうが有効です。

水分をよくとる

尿の量が増えると尿酸は尿中に捨てられます。

ストレスを解消する

のんぴりゆっくりの生活パタンーが大切です。

 


治療は

痛風発作を治す

主に消炎鎮痛薬が使われます。

はれの強い間は局所の安静が必要てす。

高尿酸血症をコントロールする

痛風発作の予防、尿酸の蓄積による腎臓障害の予防が目的です。

尿酸排泄促進薬か尿酸合成阻害薬が使われます。

血清尿酸値をからだに害がない程度(6mg/dI以下)まで長期間下げ続けます。

服薬をやめると尿酸値はすぐに元通り高くなりますので、長期間にわたり治療を継続することが必要です。

合併症の予防や治療

合併することの多い高血圧、高脂血症の治療により、虚血性心疾患などの合併症を予防することも大切です。

継続的治療が大切です

「痛みが治ったからもう治療は必要ない」という考えは痛風においては大きな誤解てす。痛風発作が出ないからといって痛風が治ったわけではありません。尿酸が高ければ内臓はじわじわと侵されます。全く無症状であっても痛風の治療は長期間継続する必要があることを患者さんが理解して、初めて痛風の正しい治療が成り立ちます。