高血圧症

高血圧症とは

収縮期血圧(最大血圧ともいいます)が160mmHg以上または拡張期血圧(最小血圧ともいいます)が95mmHg以上の状態をいいます。

正常は収縮期血圧140mmHg未満、拡張期血圧90mmHg未満です。

血圧が高血圧と正常の間にある場合を境界域血圧といいます。

 


原因は

高血圧症の90%は原因がわからない本態性高血圧です。

遺伝関係はあることがわかっています。

残りの10%は症候性(二次性ともいいます)高血圧症で腎性高血圧、内分泌性高血圧、血管性高血圧、脳中枢性高血圧、薬剤性高血圧などがあります。

 


症状は

鼻出血、頭痛、頭重、めまい、肩凝りなどを認めることもありますが多くの場合は無症状です。

自覚症状の有無だけで高血圧があるか否かを判断するのは危険です。

 


検査の種類と目的は

二次性高血圧をみつけるため。

臓器障害の有無と程度を判断するために行います。

一般に尿、末梢血、血沈、血液科学、胸部X線、心電図、眼底、心エコーなどの検査を行います。

場合によっては内分泌検査、腎盂造影、血管造影などの特殊検査も必要です。

 


治療の目的は

脳、心臓、腎臓などの重要臓器に障害を起こさないため。

 (脳出血・心筋梗塞・腎硬化症)

 


日常生活での注意点は

体重を標準体重に近づける。

食塩を減らす。

カリウムを多くとる。

アルコールを適量とする。

運動を行う。

ストレスをためない。

睡眠を十分にとる。

 


治療は

利尿薬、B遮断薬、中枢性交感神経抑制薬、末梢性交感神経抑制薬、アンジオテンシン交換酵素阻害薬、カルシウム拮抗薬、血管拡張薬の経口投与を行います。

緊急に血圧を下げる必要があるときはニトログリセリン、フェントラミン、ジルチアゼムなどの静注、ニフェジピン、ニトログリセリンの舌下投与などが行われます。