関節水腫

関節水腫とは

膝でもっともよくみられるように、関節に滲出液の溜まった状態をいいます。

関節の中が何らかの炎症状態にあることを示します。

 


原因は

多くは加齢による関節のすり切れ現象の結果として起きます。

そのほか、病気や怪我の後の変形による関節のすり切れ現象、あるいはリウマチや細菌による関節炎の結果としても起こります。

 


症状は

初めは「動かすと痛い」「重さがかかると痛む」ですが、もっと進むと、はれのために安静時にも痛くなります。

局所には、はれや熱感を認めます。

 


日常生活での注意点は

安静と免荷(重さをかけないこと)が基本です。このことが炎症を抑える最善の方法と認識し、実行しましょう。

安静には、臥床による全身的な安静からサポーター、装具やギブス固定による局所的な安静まで、いろいろあります。

免荷にみ、臥床による免荷からステッキの使用、体重の軽減による免荷まで、いろいろありあます。

もっとも多い膝の関節水腫には、このほかに階段昇降や正座をひかえることを勧めます。

 


治療は

細菌性の関節炎を除けば、ステロイドホルモンやヒアルロン酸ナトリウムの関節腔内注射が奉効します。

少し良くなれば、消炎鎮静剤の内服か、座薬、貼付薬に切り換えます。

膝の関節水腫の再発防止には、大腿四頭筋の筋力増量訓練や外側補高用の足底板の使用を勧めます。

これらの保存的治療が奉効しない場合、手術することもあります。